葬儀の手帖
仏教式
命日・月命日
命日とは故人がお亡くなりになった日を指し、祥月命日(しょうつきめいにち)とは故人がお亡くなりになった二年目以降の同じ月日を指します。
また、月命日とは祥月命日以外の毎月くる日にちだけの命日を指します。故人のことを思い出して供養することが目的です。故人が好きだった食べ物を仏壇にお供えしたり、お花を供えたりして、焼香をします。お供え物は下げてからいただきます。
月参りとは、月命日にお墓参りや僧侶に読経していただくことをいいます。読経を伴う場合は月忌(がっき)とよびます。月参りの区切りは回忌に合わせて終わらせることが多いようです。
彼 岸(ひがん)
彼岸とは春分・秋分の日を中日として前後各3日を合わせた7日間を指します。春・秋の年二回あり、最初の日を彼岸の入り、最後の日を彼岸明けとよびます。この期間に行う仏事を彼岸会とよびます。インドや中国には彼岸の習慣はなく、日本だけの風習です。
三途の川をはさんで、こちら側を此岸(しがん)、あちら側を彼岸といい、昼と夜とが丁度半々のこの時期、彼岸が一番近づく日だと教えられています。彼岸に渡るには六波羅蜜(ろっぱらみつ)の修行をするという意味もあります。
いつの頃からか先祖供養の意味も重なり、お墓参りする習慣になりました。彼岸には牡丹餅やお萩を仏様にお供えします。
MEMO
昔はお米や砂糖は貴重だったので祖先にお供えする幸徳を積む意味がありました。
牡丹餅やお萩は地域により作り方が大きく異なります。
意味として大きいのは、時期の違いで春彼岸は牡丹餅、秋彼岸にはお萩とよぶのが一般的です。
豆知識
【六波羅蜜(ろっぱらみつ)
六波羅蜜とは、この世に生かされたまま、仏様の境涯に到るための六つの修行をいいます。波羅蜜とは彼岸(悟りの世界)に到ることです。
1.布施(ふせ)…親切
2.持戒(じかい)…言行一致
3.忍辱(にんにく)…忍耐
4.精進(しょうじん)…努力
5.禅定(ぜんじょう)…反省
6.智慧(ちえ)…修養