葬儀の手帖
仏教式
数 珠
穴が貫通した多くの小さい珠に糸を通し輪にした法具のことです。宗派別または僧侶と在家信者とでも形状や持ち方が異なります。
古代インドのバラモン教で使用していた連珠が起源とされ、仏教伝来と共に伝わりました。本来の使い方はお経を読む回数を数えるために用います。
珠の数は108が基本で、珠が54の片手数珠や36珠・27珠・18珠があります。材質は菩提樹・水晶・象牙・サンゴなどで、最近では樹脂製もあります。
MEMO
近年、念珠状の輪を腕に巻くものを見かけますが、数珠ではなく装飾用のブレスレットに分類されます
塔婆供養(とうばくよう)
卒塔婆(そとば)は略して塔婆ともいい、仏塔のことを意味します。一般的には追善供養のために経文や題目などを書き、お墓の後ろに立てる塔の形をした縦長の木片のことをいいます。
言葉の起源は、古代インドのサンスクリッド語の「ストゥーパ」という言葉を、漢語(中国語)で音写したものです。ストゥーパ(仏舎利塔)とはお釈迦様の遺骨を納めた塔で、これが五重塔の起源といわれており、五重塔をもとにその後つくられた五輪塔が、卒塔婆の起源といわれています。そのため卒塔婆そのものが供養を表しています。
卒塔婆は仏塔を簡略化し、五輪塔と同じく仏教の宇宙観である五大( 空・風・火・水・地)を表しています。
- ※ 浄土真宗では塔婆を建てません。