葬儀の手帖
仏教式
線 香
経典の倶舎論の中で仏様は香りだけを食すと記されているので、家庭でも線香の香りをご先祖様への供養のお供えとして焚きます。
香りを出す材料を細かくして練り合わせ、細い棒状に乾燥させたお香のことで、燻蒸とよばれる燃焼方法で芳香のある煙を出します。お墓参りや仏壇のお供えとして使用します。
香りの原料
沈香(じんこう) | 東南アジアに生息するジンコウ属の植物。 一番有名な沈香は伽羅で香りに甘みがあります。 |
白檀(びゃくだん) | 原産地は中国。ほのかな甘みのある香り。 |
桂皮(けいひ) | 原産地は中国・ベトナム。スパイシーな香り。 |
すみれ | 南フランス・北イタリア等。とても甘い香り。 |
薔薇(ばら) | 非常に華やかな香り。 |
フラベンダー | ランス・イギリス・北海道等。香りに精神安定効果があります。 |
※上記は一例で、最近ではカレーやコーヒー・飴等の香りなどもあります。
お供えする線香の本数
仏壇にお供えする時の本数は天台宗・真言宗は3本。手前に1本奥に2本配置します。
浄土宗・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗は1 本ですが浄土真宗は二つ折りにして香炉に寝かせます。地域によっても違いますのでお寺に確認しましょう。